午前7時50分
いつも通り出社した翔太だったが、体の疲れが抜けない。
支店の開錠は8時。開錠まで手帳を見直しながら外で待っているのだが頭がまったく働かない。
朝礼も終わり、今日の新規営業先のリストをチェックしていると
「おい9時だぞ!今日も行ってこぉぉぉい!」
という課長の怒号のような声が部屋中に響き渡る。
この声を聞くとダッシュで外出しないといけない。
営業開始と共にアポイントを取っていた会社を回る。
今日は久しぶりにアポイントが取れたA社の社長と商談だ。
A社に着き、応接室に通されると間もなく社長が入ってきた。
「社長、いつもお世話になってます!」
元気よく挨拶したのだが、なぜか社長は不機嫌そうだ。
「きみ、なんでネクタイしてないの?ジャケットも着ないで、どういう事?ナメてるよね?」
社長はどうやらクールビズが嫌いなようだ。
クールビズを説明するも理解してもらえず、
一度支店に戻って課長と再訪する事態に。。。
課長と社長が話を進めているが、翔太の頭には全く話が入ってこない。
(お腹減ったな。今日の朝は10分寝坊してパンも2つしか食べられなかったし。 そういえば今日はまだ全然新規営業回れてない。やばいよ。 ってか俺、昨日と同じズボン履いてるじゃん。)
などとどうでもいいことを考えていると、時間はもう12時前。
商談は終了していた。
支店に戻る課長の車に乗り込むと、課長の怒号が飛ぶ。
翔太は支店に戻ったあとも課長にこっぴどく怒られ続けた。
今日の説教はかなり長い。
課長から解放され、デスクに戻ると電話メモの山と書類の山。
「今日は昼ごはん食べられないな・・・」
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