午前5時30分
いつものように携帯のアラームと目覚まし時計が同時に鳴る。
「もう朝か。起きたくない・・・。」
昨日の午後は仕事が山積みになり、全てが後手後手。
今日は朝からその対応もしなければならない。
今日の朝ごはんのラインナップはメロンパン、クリームパン、アンパンに蒸しパン。
翔太は甘い菓子パンが食べたくなった時は、この4つをチョイスする。
クリームパンを食べているとき、ワイシャツのお腹の部分にクリームが付いてしまった。
クリームをティッシュで拭っていると、
この前買った少し大きめのシャツが、ちょうど良いサイズになっている事に気が付いた。
午前7時50分
今日も体を引きずり、なんとか支店前までやってきた。
昨日から溜まっている急ぎの資料を優先する。
「おい9時だぞ!今日も行ってこぉぉぉぉい!」
いつもの課長の声でオフィスから追い出される。
アポイントを取っていた企業を2社回り、
近くのカフェで休憩。
新規営業先にサッと目を通し、10社回るも玉砕。
「あと1社。次がダメなら今日は昼までカフェでサボろう」
ほぼ諦めていたが、その1社だけ応接室に通してもらえた。
その一社はベンチャー企業だった。これからの社会や自社のサービス、夢のある話を聞いて元気が湧いてくる。
「しかし、融資は難しいな。」
と、冷静な判断をする。
支店に戻り、課長に報告後、すぐに昨日から溜まっている資料に手を付ける。
午後の営業も無事に終わらせ、
課長と部長、副部長にも報告をする。
3人から詰められるが、何とか今日を乗り切れたという思いでいっぱいの翔太の耳には何も入ってこない。
デスクに戻った翔太は仕事の抜けを見直すが、
今日までに通さないといけない稟議書がまだ作成できていないことに気が付く。
怒涛の残業タイムが幕を開ける。
![]() ![]() ![]() ![]() | ワイシャツ | ¥1,500(税抜) |